すべての人間の内側に、「非利己的な中心」と呼ぶにふさわしい、静かな空間が存
在しています。それなくして人間は存在しえず、それを無視することは、苦悩と混乱
を生み出すことにほかなりません。
「理想的な非利己性」と「一点の曇りもない純真さ」が、その「非利己的な中心」
の属性です。そこは、感情の嵐その他のいかなる混乱誘因をも寄せ付けない、人間の
ための永遠の避難所であり、そこに到達することは誰にとっても、もっとも望ましい
ことです。それは「千代の岩」であり「内なるキリスト」であり、すべての人間の内
側にある、神聖な、永遠に存続するものです。
自己コントロールを続けることで、私たちはその内奥の中心に徐々に接近していき
ます。そうやって、欲望や悲しみ、下劣な喜びや痛みなどによる影響を徐々に受けな
くなっていきます。そうやって、気高さと強さを増しながら、よりどっしりとした、
より穏やかな人生を生きられるようになっていきます。