2016年10月28日

安岡正篤「活学一日一言」、中村天風「一日一話」。

   10月28日(金)  知行合一



 王陽明の『伝習録』にうまいことをいっている。「知は行の始めなり、行は知の成
るなり」。我々のからだでもそうです。心臓とか肝臓とかいろいろあるけれども、他
とかかわりなく、全体とかかわりなく存在するものは、何一つないのであります。

 たとえば甲状腺にちょっと見れば単なる骨のように見えるけれども、専門の医者に
訊くと、ここからサイロキシンといったものを血液の中へ送り出す。これが出なくな
ると、正邪曲直の判断とか、美醜の感覚とか、あるいは神聖なるものを敬うとかいう
ような機能が失くなってしまう。ネズミの餌から完全にマンガン分を除去すると、母
性本能が失くなるそうです。



   調和は自ら進んで作る



 何事を為すにも力と勇気と信念とを欠如してはいけないが、「調和」ということを
無視せぬように心がけないと往々軌道をはずれる。これを無視した言動は、完全な成
果を具顕し能わないからである。

 これは「不完全の中に調和が絶対にありえない」という宇宙真理があるがためで、
調和を度外視した言動は現実構成の軌道から脱線すべき必然性を生み出すか招来す
る。調和は相対事物の中に求めるべきでなく、自ら進んで作為するべきものである。



   静  和



 人物・人間も、呼吸も同じことであって、人間もいろいろの人格内容・精神内容が
深い統一・調和を保つようになるに従って、どこかしっとりと落ち着いてくる。柔ら
かい中に確(しっか)りとしたものがあって静和になる。そういう統一・調和が失わ
れてくると鼻息が荒くなるように、人間そのものが荒くなる。ガサガサしてくる。
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2016年10月27日

安岡正篤「活学一日一言」、中村天風「一日一話」。

   10月27日(木)  読書週間  日本精神とは



 日本精神は、山鹿素行先生が『中朝事実』の後にチヤンと論じているように、異民
族文化を自由に摂取して、これを日本化する上において天縦(てんしょう)の神聖を
そなえている。中国の言葉でいうならば「鼎新(ていしん)」という言葉がある。鼎
(かなえ)がちょうど、いろいろ食物の材料を入れて、それを煮て一つの料理にする
と同じように、道というものは自由な造化力でなければならない。できるだけ自由に
ものを包容して、それを新たに造化するのでなければ道ではない。日本精神はそうい
う鼎新力、天縦の神聖を確かに世界のあらゆる民族に比べて、最も豊富に持ってい
る。



   ふがいない人生



 現代の人々にはどうもわかっていない。ただ目の先の見えている小さな出来事と自
分の人生とを結びつけて、それに心をしょっちゅう踊らされて、あたら現実の人生に
泥塗ってるような、きわめてふがいない人生を生きている。

 そしてそれが何か人生の本当の姿のように思い違いしてる人が、ずいぶん今の世の
中に多かないかい。



   斡旋の才



 真木和泉が“斡旋の才”ということを説いている。斡旋は人(事)を愛するがゆえ
にその人(事)によかれと世話をし、とりはからうことである。これは大事なこと
で、斡旋の才のある人間はひとかどの人物といってよい。政治家はこの才を本領とす
るものだが、必ず徳と相待つ必要がある。さもないと今の活動家のような、とかく利
権屋に堕してしまう。
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2016年10月26日

安岡正篤「活学一日一言」、中村天風「一日一話」。

   10月26日(水)  政治と権威



 政治は何によって成功するかというと、その政治に携わる人間の権威であります。
人間の内容であります。これはつまらない人間だと相手に軽蔑されるようになった
ら、国策というもの国体というものは断じてこれは運営できるものではない。先ず相
手が「これはできた人物だなあ、内容がある人物だ、尊敬できる人物だ、信頼できる
人物である、今度自分のこういう疑問は彼にあったら聴こう。自分の国で色々な問題
を抱えておる。これをひとつ彼に聞いて助言を仰ごう」----こういう風になってこな
ければ日本の政治は絶対に外に向かって伸びない。



   潜勢力という偉大な力



 多数の人々は、人間には生命の奥に内在する微妙にして優秀な潜勢力なるものの実
在を意識せず、また信念していない。

 何をおいても、人間には、人生のすべてを立派に解決して、万物の霊長である資格
の発揮を完全にしてくれる頼もしい潜勢力というものが、自分自身の生命の内奥に厳
として実在しているという自覚意識に目覚めなければだめである。
posted by 林田カイロプラクティック院 at 05:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする