2017年03月02日

「真理のひびき」(中村天風)

   3月2日(木)  天風箴言(二十二)



 人生は侭ならぬものと 正しく自覚する時 不自由や 不満というものを 少しも
苦悶で感じなくなる。



(およそ人間の苦労というものを子細に検討すると、それは概ね自分の思うこと、考
えること、なかんずく欲求することが、自己の思うようにならぬ場合の心のもつれか
ら生ずる心理現象である。しかし、考えてみよう! お互い人間が、もしも此の世が
己の思い通りになる世界だとしたら、いったいどうであろうか? ということを。そ
れは決して幸福なものではありえない。その欲望するものがたとえ思いのままに与え
られても、欲望心の発動は、断然一点一か所にストップしていないのである。すなわ
ち絶え間なく連続する。そして、その欲望が満たされようと満たされまいと、いずれ
にしても、この心理現象の連鎖的反応というもので、絶えず形の変わった苦しみとい
うものが次から次へと心の中に発生して、結局心の平安が乱される。しかも、こうい
う状態というものは、人間の精神態度が更改されない限り、換言すると心の持ち方が
切り替えられない限りは、いかなる時代が来ようと、かつまたいかなる身分境遇にな
ろうとも、いつまで経っても手を変え品を変えて人間を苦労させる。心の持ち方を切
り替える、すなわち、心の平安を確保する条件は、外因にはなくて内因にあるのであ
る。やさしくいえば、心一つの置きどころという事実こそ、その内因として重視すべ
き先決的条件なのである。であるから、その内因を確実なものにするためには、まず
第一に、前掲の箴言の通りに、人生はままならぬものというのが、侵すべからざる人
の世の常則であると正しく自覚することである。)
posted by 林田カイロプラクティック院 at 09:12| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする