2017年04月30日

「真人生の探求」(中村天風)

   4月30日(日)  六つの力



 さて前項に於いて人間というものは、この世に苦しみに来たのでもなければ、また
悩みに来たのでもない。そうかといって贅沢や栄華をするために来たのでもない。否
もっと遥かに崇高な使命をもって生まれ出たものであるといった。

 即ち、人間は、恒に宇宙原則に即応して、この世の中の進歩と向上とを現実化する
という、厳粛な使命を以てこの世に生まれて来たものなので、我等人類に、万物の霊
長という最高の資格を与えられているのも、またこのためであって、更にまたその尊
い使命の遂行を完全にするために、その生命の内奥に、潜勢力という偉大な力が、何
人にも公平に賦与されているのであるといった。

 誠に、真理は久遠の古より、永劫の将来まで、昭として一貫耽存する。

 だからかりにも、お互いが人間としての生きがいのある人生に活きようとするに
は、終始この使命の遂行ということを、自己人生の生活目標としなければならない。

 そこで、厳粛に真理の上に立脚して論断すれば、吾人が人生に活きる際、この生活
目標を厳格に日々の生活の上に置いて、専念これに順応する実際生活を実行して人生
に活きる人には、何もこれという特別の方法や手段を行わなくても、生命内奥の潜勢
力というものは、期せずして発現して来るのが、これまた動かすことの出来ない宇宙
真理なのである。
posted by 林田カイロプラクティック院 at 07:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年04月28日

「真人生の探求」(中村天風)

   4月28日(金)  発現の方法



 現にかくいう私なども、その困難を具に嘗め、極度の苦心を敢てした一人である
が、然し何れにしてもこの力は、要言すれば、その発現過程の原則的真理を正しく探
求理解するということを先決問題として、その理解を核心として考査を進めれば、こ
れに準じてその発現方法も、その論理思索に応じて解決に至るものである。

 そして、前に幾度かいうように、何人にもこの力は実在しているものであるから、
ひたむきに、発現に対する正しい方法を実行さえすれば、何人にも現実に発現して来
るのがまた自然のことなのである。

 そこで然らば、その発現の方法は? という枢要問題であるが、これには、相当前
提となる理解を必要とするから、順序を追って、出来得る限り分かり易く、演繹的に
論及することにする。
posted by 林田カイロプラクティック院 at 05:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年04月25日

「真人生の探求」(中村天風)

   4月25日(火)  発現の方法



 尤も然し、多くの人々がこの力の発現を、決して容易なものではないように考える
理由の中に、学者や識者の責任も多分に存在していると思う、というのは、それが時
の古今といわず、この力の実在を力説している学者や識者が、殆ど一様にといってよ
い程、この力の実現に関する論理的考証という肝心な事を、研究発表していない傾向
があるからである。

 分かり易くいえば、人間には潜勢力という偉大な力が、誰にでも生まれながら賦与
されてあるから、その力を充分発現せしめれば、よりもっと価値ある人生に活きられ
るぞと、力説してくれている学者や識者は相当多いが、さてそれなら、どうすればそ
の尊い力を何人にも自由に発現せしめることが出来るのか、という一番大切な問題に
は、案外にも事実に於いて論及している人が余りにも少ないのである。

 それがため、折角この力の実在ということを自覚し得ても、これを発現せしめる方
法なり手段なりの研究を確実に進める適切な参考資料が、極度に少ないので、従って
勢い哲学や心理学は勿論、更に精神科学乃至は自然科学というように、かなり広汎な
範囲に至る研究を現実にしなければ、容易にそのヒントを把握し得ないという終始形
容の出来ない困難と苦心を伴うために、遺憾にも途中で放棄するのやむなきに至ると
いうのが、殆ど共通的に存在する実情なのである。それがために、その当然の帰結と
して、この力の発現は容易なものでなく、不可能事だと考えざるを得なくなるのであ
る。
posted by 林田カイロプラクティック院 at 05:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする