2017年05月10日

「真人生の探求」(中村天風)

   5月10日(水)  愛鳥週間  現代人の生活法



 現代人の生活法を子細に観察すると、およそ下の四種類に大別される。

 @ 本能本位の生活

 A 感情本位の生活

 B 理性本位の生活

 C 信仰本位の生活



 本能本位の生活というのは、ただ本能の満足のみを目あてにして活きる活き方で、
遠慮なくいえば、純動物的生活ともいうべき頗る価値のない生活である。実際、そう
した生活なら犬や猫でも行っている。

 第二の感情本位の生活というのは、自分の感情の満足のみを目あてとしての活き方
で、何の確たる定見も方針もなく、その日その日の出来心で活きるという活き方、得
てして我が儘な気持ちの人にこの種の人が多い。そして夥しく自制心に欠けている。

 第三に理性本位の生活というのは、前二者の生活よりは、外見的には何となく優れ
ているように見えるが、この生活方式は、ややともすると霊肉の衝突を必ず招き、常
に心身の矛盾と相克のために、形容の出来ない深刻な煩悶や苦悩を人生に感じる、と
いうのは、畢竟幽玄にして微妙且つ複雑多端な人生というものが、ただ単に理智の力
だけでは、到底何とも解決の出来ない場合が多いからである。

 それから第四の信仰本位の生活であるが、それも正しい信仰=正信の生活なら、こ
の四つの生活様式の中で、一番優れたものといえるが、世人の多くのいわゆる信仰と
いうものには、存外正信でないものが多いのは事実である。分かり易くいえば、信仰
から何か代償を得ようという信仰、即ち、神なり仏を信仰して、もっとより良い幸福
や恵みを受けたいという種類の信仰、これは、率直にいえば、決して正信ではなく、
強いていえば疑信というべきで、従ってこういう信仰では、第一信仰の本願というべ
き真の安心というものを、人生に決して感ずることは不可能である。
posted by 林田カイロプラクティック院 at 05:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする