2017年12月31日

「錬身抄」(中村天風)

   12月31日(日)  第二節 果物の応用



 原始人の食物は、概ね野山に野生した果物であったということは、幾多の実証ある
事実である。

 即ち、煮ることも、焼くことも知らなかった時代の彼等は、勿論、現代人の如く、
魚介や鳥獣類を食さなかったに相違ない。そしてただ野生の果実、それのみが彼らの
生命を保持する食餌であったと思料される。しかも、原始時代の人の生命は、現代人
のそれよりも二倍も三倍も長かった。

 然し、遂漸進化の過程を経て、今正に、諸種の食物を混合調味して食餌とするよう
に習性化された現代人に、やにわに果食生活を行わせるということは望んでも到底不
可能な難題である。がせめて、一日の中、二度や三度位は果物を胃腑に送ってやると
いうことは、敢て大した難事ではないと思う。ましてそれが、健康生活建設への最も
賢明なる方法だと思惟するならばである。

 そもそも、果物の保有する成分の中には、吾人の生命エネルギーに対して、これを
助成する甚大なる要素がある。言い換えると、生命を支えるのに必要とする重要成分
の殆どすべてのものが果物の中に含有されている。

 但し、果物は、必ず、生のままで食せぬとその効果は軽減される。

 とにかく、果物こそ、天然食品中の最たるものであることを考えれば大いに摂取に
勤むべきである。
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2017年12月30日

「錬身抄」(中村天風)

   12月30日(土)  第九章 血液浄化と其の補成心得

  第一節  水の応用に就いて



 そもそも血液というものは、吾人の生命維持に直接的に欠くべからざる要素で、実
際血液なくしては、断じてその生命を保つことはできない。

 従って、この重要なる生命要素たる血液を常に純潔にして置くということは、実に
頗る重要必須のことなので、言い換えれば常住純潔な血液を体内に循環せしむるとい
うことは真健康建設上特に注意せねばならぬ大切の事柄なのである。では如何にすれ
ば血液浄化ということを現実化し得るか。

 第一に必要な条件は、能うかぎり純潔な血液をつくることがその先決問題である。

 而して純潔な血液は直接に日々摂取する食物と唇歯補車の密接な関係があるが故
に、厳格に合理的食餌を摂取することである。

 合理的食餌とは、換言すれば、アルカリ―性食品のことなのである。

 次に知るべき大切なことは、血液を浄化補成するのに何が一番大切なことと注意さ
れねばならぬかというに、曰く常に各種の排泄作用を順調にし、特に便通を好良にす
ること、即ちこれである。

 便通を理想的に完全にするにはどうすればよいかというに、第一、果物の摂取と水
の飲用を励行することである。

 吾人の肉体は、分泌と発汗という二つの形式の元に、皮膚の気孔を通じて体内水分
を放出している。肉体健康を正当の状態に保持して行くのには、この絶えず失われつ
つある水分を、注意深く補充するようにせねばならない。

 「正当なる組織の中には常に多量の水がある、従ってあらゆる組織は水中で生活し
ている。」

 然らばどの位飲用する必要があるかというに、一昼夜に失われる最小限度が2Lか
ら3.5Lであるから、やはりこれに適応した分量を飲まねばならない。水は飲み過
ぎても、肉体に不要の分量だけは、速やかに排泄作用が活動して、それを体外に排泄
してくれる。

 但し、水の一番理想的のものは、マグネシウムやカルシウムを豊富に含有する天然
水である。そして水を飲用するに際し一時に多量摂取するよりも少量宛を一日の中に
何回となくしばしば飲むのが良い。

 水の飲み方。水を口中に入れたら、グイッと一息に嚥下せずに、玉露の如き銘茶を
喫する時のように、一寸、口の中でその味を味わう気持ちで、ユックリと咽喉に入れ
るのである。すると、舌及び口腔内の各神経が先ず第一に水の中の活力を吸収する。
この方法は、疲労を感じたような場合、一層有効であることは、実行して見るとすぐ
分明する。
posted by 林田カイロプラクティック院 at 06:14| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年12月27日

「錬身抄」(中村天風)

   12月27日(水)  第四節 水の利用法



 多言するまでもなく、水も又、空気や日光、土と同様に、吾人の生命維持に対し欠
くべからざる重要なものとして、天が吾等生物に賦与してくれた、貴重なる自然物の
一つである。

 従って、これを完全に利用すると否とは、どれだけ吾人の健康上に大きな影響を及
ぼすか分からない。そこで然らばどうすることがその完全利用法かというに、水の利
用法は率直にいえば外面的利用法と内面的利用法の二つに大別する必要がある。

 第一の外面的利用法は、冷水を其の儘、肉体の外部に応用するのと、今一つは、水
を温めて湯水となし、肉体の外面に応用するのとの二様に区別される。 冷水を肉体
の外面に応用すると如何なる理由によって著しい健康的効果を招来するかというに、
これを要約すれば、

 1)肉体生命維持に緊要なる酸素の収納と炭酸ガスの排除を増進せしめ、

   体内の新陳代謝作用を促進する。

 2)血液の循環を好調にし、消化機能を始め体内諸機能の作用を好良に

   旺盛にする。

 3)皮膚の生活力を増進し、寒暑の気候変動やバクテリアに対する対外 

   抵抗力を増進する、等々である。

 冷水摩擦、湯浴、は大いに実行するべきである。なお、特に、実行して欲しい事
は、湯から出る際、冷水を浴びることである。

 これは皮膚の生活力を強大にし、感冒に対する抵抗力を作為し、俗にいう欲後の湯
冷めなどを防止する効果ある方法で、これも夏季から開始すると容易に実行できるよ
うになる。

 よく年寄りに新湯は毒というが、これは老年者のみならず、中年者と雖も、体の弱
い人または発育未成の年少者は、出来るだけ、強壮者の入浴した後の湯に浴する方が
良い。新湯には、少量の塩を混入するのは尤も良好のことである。
posted by 林田カイロプラクティック院 at 04:41| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする