2017年12月10日

「錬身抄」(中村天風)

   12月10日(日)  第十節 食生活への理想的概念



 食物は、人間の肉体生命を維持するに必須なものでいわば、命の炎を作る燃料であ
る。

 そして、肉体生命を確保する血液とリンパ液の良不良ということが実に直接的に吾
人の日々摂取する食物の選択及びその組み合わせの善悪、並びにそれを、摂取する際
に必要とされる各種の注意の正否に原因関係を有するものとて、吾々は常に心して出
来る限り純な自然食品を、自然法則に従うて摂取することに留意せねばならない。

 そこで、これに対する適切な注意として次の事項を入念に検討実行するようにする
ことは健康建設上大いに効果ありと提唱する。

 即ち、

(イ)現在自分は獣肉や魚肉等いわゆる動物食餌を過量に摂取してはいないか?

(ロ)又、脂肪類を過食してはおらぬか?

(ハ)果物や野菜を充分、食しているか?

(二)一日の中でせめて一度ぐらいは「生の」植物性のものを、食しているか?

(ホ)余りに加工変形して、妄りに味を付けたいわゆる濃厚な贅沢な料理を食べ過

   ぎはしないか?

(ヘ)極端に熱いものや又は反対に冷たいもの或は辛い刺激の強いものを沢山に食

   しはせぬか?

(ト)食事の際、充分に咀嚼を行うているか?慌てた気ぜわしい食し方をしてはい

   ないか?

(チ)真に空腹を感じて食しているか、又は食欲にそそられて食すことが多くはな

   いか?

(リ)食事の際、いつも、ニコニコ気分で機嫌よく、命を支える糧に感謝を捧げて

   いるか?

 等、常に自分自身、自己の監督者としての立場に立って自己を入念にマネージして
いくようにする。そして少しでも自然法則に反した生活をしたと気づいたなら、前日
の仕損じはその翌日、否、次回の食事に取り返すというように注意すれば、食物から
誘発される諸種の病を完全に防止し得、同時に常に純潔なる血液とリンパ液とを作為
し得て、よく一生を通じて極めて頼みがいのある、楽しい健康を建設することが出来
る理想的基盤を作り得ると断言する。
posted by 林田カイロプラクティック院 at 07:28| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年12月09日

「錬身抄」(中村天風)

   12月9日(土)  第九節 食餌の分量及び付随要項



 食餌の分量についても別著真人生の探求中に記述して置いたが、結論的に言えば男
女を問わず二十五歳以上の人は常に、腹八分目を以て基準とするのが健康生活に対す
る理想なのである。

 付随事項(その一) 硬い食物は寧ろ健康建設上肝要なものである。

     (其の二) 「生」で食し得るものはでき得る限り其の儘「生」で食す。

     (其の三) 肥え過ぎている人と痩せている人の食物に関する注意。
posted by 林田カイロプラクティック院 at 05:21| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年12月08日

「錬身抄」(中村天風)

   12月8日(金)  針供養  第八節 食餌を摂取する時刻



 殆どすべての現代人の考えの中に、およそ胃を悪くしたり弱くしたりするのは、食
事の時間が不規則なのと、食量が一定せぬがためだという錯誤が多分にあるようであ
る。

 然らば如何なる時に食物は摂取すべきかというに、厳粛に真理に立脚して論断すれ
ば、真に食したいと感じた時、それが即ち食餌を摂取すべき時なのである。

 特に注意すべきことは食欲ということと空腹ということとを混同して考え、食欲の
生じたときを、真に食したい時と誤解して、食餌を摂取し、しかもそれが衛生に適し
たことと軽率に思量する人がある。

 しかしこれは大いに考うべき事なので、そもそも真に食したい時というのは、食欲
の生じた時のことを指していうのではなく、即ち、空腹を感じた時のことをいうので
ある。

 即ち要言すれば、空腹とは食物に対する絶対欲求であり、食欲とは食物に対する相
対欲求なのである。

 気分の悪い時には食を絶つことを怖れてはならない。否、反対にそういう時には、
断然食事をせぬ方が寧ろ良いのである。特に急性的の病の時には出来得るだけ胃や腸
の負担を軽減し、消化器を充分休息せしむることが、その快復を促進するのに良好の
結果を招来する。

 食事の時刻は、毎食の間隔を最小限度五時間以上とするのが理想的であり、且つ合
理的なのである。

 私が年来、一日二食論を提唱し、且つ又私初め多くの天風門下がそれを実行し、何
れも一様に健康生活を三昧しているのはこの理由に因由する結果なのである。
posted by 林田カイロプラクティック院 at 05:03| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする