2017年12月17日

「錬身抄」(中村天風)

   12月17日(日)  運動に関して



 適宜の運動というものが、血液の循環を好良にし、消化機能を促進する効果のある
ことは敢て贅言を要せぬことであるが、しかしこの運動ということも、自然法則の見
地から厳密に論断すると、やはり真に運動をしたいという観念の生じた時に運動する
という事が最も合理的なのである。

 即ち、一日の内、キチンと一定の時を定めて一定の運動を、運動をしたかろうがし
たくあるまいがとにかく規則的に運動するということは、寧ろ不合理なのである。

 多くいうまでもなく、自然は人間に対して常に公平である。

 従って、常に変化と波乱のある生活裡に活きて行かねばならぬ人類に、規則的の運
動法を毎日必ず行わねばその健康を維持していけぬというが如き、そんな不自然な法
則を与えて居ない。

 かるが故に、無病長寿にその一生を過ごすのには、食事や睡眠と同様、運動も、本
当に欲する時に行うのが良い。

 従って運動の種類の如きも一定しておく必要は更にない。意の赴く儘に、体操で
も、ダンスでも、独り相撲でも、室内運動でも、戸外運動でも、何でもよい、自己の
満足するだけ、五分でも十分でもよい。さすれば、いやいやながら義務的に行う長時
間よりは、進んで興味と共に愉快に行う短時間の方が遥かに健康に良い。

 そこで、最も理想的の運動法として推奨したいのは、「健康である限り、どんな身
分であろうとも、自分のことは一切できるだけ自分でする」という心がけを実行する
べく、日常、肉体を可及的コマメに働かす事である。
posted by 林田カイロプラクティック院 at 06:18| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする