2017年12月21日

「錬身抄」(中村天風)

   12月21日(木)  第一節 日光の利用法



 そもそも日光=太陽の光線は、赤、橙、黄、緑、青、藍、紫、の七色の総合されし
ものであることは、大抵の人が理解していると思う。

 これ以外に現在の分光器では分析の不可能な色、言い換えると分光器に明瞭に表現
しない色が二種あるのである。

 それは、赤色の光波動よりも更に極めて微細な振動数をもつ、「赤外線」と称する
ものと、もう一つは紫色の光波動よりも更に遥かに大なる振動数をもつ、「紫外線」
というのとの二種なのである。

 元来、太陽の光線には、一方熱の作用を為すものと、また一方化学的作用を為すも
のとの二種がある。そして熱の作用は光波動の振動数の少ない光線ほど高度に作用す
るが、反対に化学的作用に乏しい。ところが光波動の振動率の大きい光線には、化学
的作用が豊富にあるが、熱作用というものは、極めて僅少なのである。赤外線を熱
線、紫外線を化学線と呼ぶ。

 日光の特に人体に効果を及ぼす第一のものはこの紫外線の持つ化学作用なのであ
る。もっと分かり易くいえばその化学作用の中に頗る強烈な殺菌力があるためであ
る。

 但し、紫外線の化学作用は、季節によって多少の相異があるので一番強度に作用す
るのは、春と夏なので更に一般的に言うと午前の日光の方が午後のものよりも有力で
ある。

 それから次に述べたいことは、日光の光線と精神との関係であるが、特別の人でな
い限りは、日光の直射する処へ行くと光線の特殊刺激で何となく精神状態が爽快にな
る。それは精神科学的にいうと、色彩が精神に影響を及ぼすという点が多分にその原
因をなしているからである。

 なお日光の人体に及ぼす効果は、単に殺菌作用のみでなく、けがや腫物の回復を自
然的に且つ又迅速に行うという、自然良能力を極めて顕著に促進する特徴がある。

 また更に日光には、局部麻痺作用という特殊の作用がある。であるから、腫物やケ
ガした部分を日光に当てると漸次にその痛覚感を減退する。従って、挫傷、神経痛、
ロイマチス等の痛みに対しても、その軽減に相当の効果を齎(もたら)すものであ
る。

 何れにしても、日光には如上の如く各種の効果ある作用がある。即ち総括的に要約
すれば、

 (1)殺菌作用 (2)肉体細胞の生活力の増進作用 (3)痛覚感の軽減作用 
(4)臭気を除去する作用 (5)病筋肉の復活作用 等である。
posted by 林田カイロプラクティック院 at 05:03| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする