本書が研究対象とする富沢道冶『竹斎』、浅井了意『浮世物語』は共に仮名草子の代表作である。『竹斎』は藪医者・竹斎が滑稽な治療を行う旅行譚であり、『浮世物語』は僧侶・浮世房を中心とする教訓話である。本書では両作品について通説的見解とは異なる解釈を明らかにする。
たとえば『竹斎』では藪医者・竹斎が梅毒の患者に病気に効く食べ物として様々な食物を列挙するシーンがある。これはデタラメな食べ物を挙げる点が、藪治療として笑いのポイントと理解される傾向にある。(林田力)
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