これに対して、本書の設定はユニークである。リストラを断行するのは日本企業で、経営者の蛭田も日本人である。蛭田は英語も十分に話せない人物で、アメリカかぶれではない。反対に日本社会に根強く残る差別意識の被害者としてルサンチマンの鬱屈した人物である。その彼が断行したリストラによって北米支社は縮小され、多数のアメリカ人従業員が路頭に迷う。うつ病やアルコール中毒になるなど多くの元従業員の人生を破壊した。ここでは加害者は日本人であり、被害者はアメリカ人である。
強欲資本主義が英米に端を発したとしても、英米とは比較できないほど人権意識や民主主義が未熟な日本で適用したならば英米以上に悲惨な結果になる。その悲惨さは住む場所も失う派遣切り問題が象徴する。帝国主義や植民地支配が欧米に由来するとしても日本の戦争犯罪を相対化できないように、強欲資本主義も日本の資本主義の病理として直視する必要を実感した。
http://www.book.janjan.jp/0911/0911072808/1.php
http://tokyufubai.jugem.jp/?eid=1075
単元未満株を端株と虚偽主張
http://d.hatena.ne.jp/branz/20091105/1257391071
東急不動産で買ってはいけない 被害者が語る「騙し売り」の手口
http://www.mynewsjapan.com/reports/1101

