2017年06月28日

「真人生の探求」(中村天風)

   6月28日(水)  健康への要諦



 前にもこの点を略述したが、体の強健な人が心までその体のとおり強いというの
は、寧ろ極めて稀な事実で、心の強い人も満更無いでもないが、そういう心の強さ
は、どうも多くの場合、その体の強さに比例した強さで、何かの動機で体の強みを失
うと同時に、その心の強さも失われるという相対的の強さであるのが普通の現象であ
る。

 更にまた事実において、これと全く反対に、体は病弱でも、心の方が遥かに強い人
がある。そして、その強い心で弱い肉体をよく長寿させたという実例も実に多分にあ
る。

 インマニエル・カントが、生まれつき極めて恵まれぬ弱い体の持ち主であったにか
かわらず、その不屈不撓の大精神力で、古稀に達する長寿をした上、死ぬまで幾多の
著述を世の中に公にする努力を中止しなかったという逸話は大抵の人の知る処で、そ
して将にこの世を終わろうとした時「予は、予の心に最大なる感謝を捧げる。予の生
来の病弱体を今日まで活かしてくれたのは、偏に予の心の力である。」 といった言
葉も、余りに有名な言葉として残されている。

 またわが国にも、体は弱かったが心が強いために、よくその病弱に打ち克って長寿
を遂げた人の数が相当に多い。たとえば、平田篤胤、貝原益軒などはその著明な人々
で、聞く処によると、山県元帥も、壮年の頃既に肺を病んで決して頑健な体躯ではな
かったらしいが、八十有余歳までも長寿を保った。そして元帥は平素決して自分の弱
いことを少しも気にかけていなかったとのことである。、
posted by 林田カイロプラクティック院 at 05:39| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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