諺にもいう、源清からざれば末又潔からずと。生命一切の強化を現実化するという
命の力を完全にするために、心身を統一するには何はさて措いても、第一に、精神生
命の生活態度の決定ということをその先決問題とし、肉体生命の法則を知ることをそ
の第二とすると力説するのも、以上の理由による。
それでは、その生命処置に先決的に必要とする精神生命の生活態度の決定とは、ど
んなことかというと、即ち、
○ 精神生命保持の法則 と
○ 精神生命使用の原則 という二個の条件の実行である。
そして、精神生命保持の法則とは、
○ 精神生命を、如何なる場合にも、積極的に把持することであり、
更に、精神生命使用の原則とは、
○ 精神を使用する時は、必ず精神を統一して行うことである。
即ち、上の二条件が、精神生命の生活態度を決定する必須にしてまた犯すべからざ
る真要諦なのである。
事実に於いて、万一上の条件のそのどれかが、不注意に疎略にされると、生命の源
頭ともいうべき重大な生命要素であるところの心の力は、根本的に減退してしまい、
延いては、生命全体も又当然、その活きる力を減退するということになるのである。
即ち、元定まらずんば末収まらずなのである。
これは、深く考えるまでもなく、前に述べた生命生存に対する事実現象を考慮すれ
ば、すぐ分かることで、即ち心の力が減退すれば、生命確保の第二次的原動力要素を
保有する、生命維持の中枢ともいうべき神経系統が、見る見るその生活機能を減退し
てしまうからである。